2018年2月は満月にならない

天文学Python

まずは,これを見てください。

上の画像は,国立天文台の暦のページからお借りしたのですが,普段なら

このように「望(満月)」があるはずなのに,2018年2月の暦には「望(満月)」がないんです。

今回は,このことについてです。

そもそも満月とは

天文学的な意味での満月(望)は、太陽、地球、月の位置関係によって決まります。満月とは、地球から見て月と太陽が反対方向になった瞬間(月が太陽の光を真正面から受けて、地球からまん丸に見える瞬間)の月のことを指します。

つまり,「○月○日は満月」ではなく,「○月○日 ○時○分の瞬間に満月になる」ということです。上の2017年12月の例で言うと,2017年12月4日 0:47の瞬間,地球から見て月と太陽が反対方向になります。

なぜこんなことが起こるのか

実は,2018年1月と3月に満月はそれぞれ2回あります。 2018年1月から3月の満月を見てみると,

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2018/01/02 11:24
2018/01/31 22:27
2018/03/02 09:51
2018/03/31 21:27

こんな感じで,ちょうど2018年2月に満月が来ません。
満月から次の満月までは約29.5日なので,うまく1月の最後に満月が来れば2月に満月が来なくなるというわけです。

2018年2月以外にはいつあるの?

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import ephem
pr=0
d=ephem.Date('1800')
while d<ephem.Date('2500'):
	d=ephem.next_full_moon(d)
	tl=ephem.Date(d+ephem.hour*9)
	mo=tl.datetime().month
	if (mo-pr+12)%12>=2:
		print('{0}/{1}'.format(tl.datetime().year,mo-1))
	pr=mo

その結果は,

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1801/2
1809/2
1847/2
1866/2
1885/2
1915/2
1934/2
1953/2
1991/2
2010/2
2018/2
2029/2
2037/2
2067/2
2094/2
2105/2
2143/2
2162/2
2181/2
2200/2
2219/2
2238/2
2257/2
2287/2
2306/2
2325/2
2363/2
2382/2
2401/2
2420/2
2439/2
2466/2
2485/2

前回は2010年2月,次回は2029年2月。大体100年に4回から6回あります。
思った通り,2月以外にはなさそうですね。
1582年以前はユリウス暦がずっと続いていると仮定して,紀元前10000年から紀元後10000年まで計算してみましたが2月以外にはなさそうです。 (計算があっている保証は出来ません)

注:時刻はすべて日本時間です。標準時間 GMT+11以上のところでは,2018年2月1日の未明に満月になってしまいます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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