初めに
今回で最後になりました、どうでもいいことを物理的に検証するというという企画です。今回検証するのは、この阿鼻地獄の刑罰の、2000年間落ち続けるというものです。早速ですが、Let’s 計算!
阿鼻地獄とは…
罪:殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、犯持戒人、父母・阿羅漢(聖者)殺害。
具体的説明:地獄の最下層に位置する。大きさは前の7つの地獄よりも大きく、縦横高さそれぞれ2万由旬(8万由旬とする説もある)。最下層ゆえ、この地獄に到達するには、真っ逆さまに(自由落下速度で)落ち続けて2000年かかるという。前の七大地獄並びに別処の一切の諸苦を以て一分として、大阿鼻地獄の苦、1000倍もあるという。剣樹、刀山、湯などの苦しみを絶え間(寸分・刹那)なく受ける。背丈が4由旬、64の目を持ち火を吐く奇怪な鬼がいる。舌を抜き出されて100本の釘を打たれ、毒や火を吐く虫や大蛇に責めさいなまれ、熱鉄の山を上り下りさせられる。
これまでの7つの地獄でさえ、この無間地獄に比べれば夢のような幸福であるという、とんでもない地獄です。
問(配点n点)
地獄の最深部にあるという、阿鼻地獄に到達するためには、2000年間落ち続ける必要があるという。
この時、ある罪びとが、紀元後16年に裁かれて、阿鼻地獄に落ちたとする。さて、この時、落下を始めてから2000年後、つまり現在の落下速度は、いくつでしょう?また、この時落下した距離は、何キロメートルでしょう?ただし、重力加速度は、9.8m/sとする。ただし、空気抵抗などは考えず、基本的に物理基礎の考え方で考える。
解答1
まず、単純に、(速度)=(落下開始時の速度)+(時間)*(加速度)という、もっとも単純な計算式で考えてみよう。
すると、
\[(速度)=0+(2000\times365\times24\times60\times60)\times9.8 \]
をする。
\[\begin{align*}(速度)&=0+63,072,000,000\times9.8 \\&=618,105,600,000(\mathrm{m/s})\end{align*}\]
となる。
しかし、これは、正解とはならない。残念!
なぜならば、特殊相対性理論によって、すべての物体は、光の速さを超えないというルールみたいなものがあるので、光速つまり、\(299,792,458\mathrm{m/s}\)を優に超えてしまうので、まちがいとなる。
ちなみに、この時の落下距離は、いま、等加速度落下なので、
\[(距離)=(最高速度)\times(時間)\div2 \]
で求められるので、
\[\begin{align*}*(距離)& =618,105,600,000\times63,072,000,000\div2\\ & =38,985,156,403,200,000,000,000\div2\\ & =19,492,578,201,600,000,000,000(\mathrm{m})\\ & =19,492,578,201,600,000,000(\mathrm{km})\\ & =2,060,308.445365183(光年)\end{align*}\]
※一光年を9461000000000キロメートルとする
うん。やばい距離ですね。
ちなみに、太陽系の直径は約0.000475光年らしいので、約4337490526.315789倍だそうです。わかりにくいので、太陽系を一円玉に例えると、横浜線の全長くらいになります。
つまり、とんでもなく長いということです。
解答2
次に、物体が光速に近くほど、その物体は重くなるというルールをつかって、考えてみましょう。つまり、光速に達したら、そこから早くならないという過程で計算してみましょう。
\[\begin{align*}299,792,458&=0+(時間)\times9.8 \\(時間)&=30,591,067.14285714秒 \\&\fallingdotseq509,851分 \\&\fallingdotseq8,500時間 \\&\fallingdotseq1年\end{align*}\]
つまり1年間は等加速度運動で以降は光速の速さで党則運動をするので、
\[\begin{align*}(距離)&=299,792,458\times31,536,000\div2 \\&\quad+299,792,458\times31,536,000\times1,999 \\&=300,000,000\times32,000,000\div2 \\&\quad+300,000,000\times32,000,000\times1,999 \\&=19,195,200,000,000,000,000m \\&=19,195,200,000,000,000km \\&=19,195,200,000\div9,461 \\&≒2,028,876光年\end{align*}\]
やっぱりとんでもなく長い。
解答3
最後に距離から、考えてみたいと思う。仮に阿鼻地獄が地球の中心にあったとすると、もうこれは落下とは言えないかもしてないかもしてないが、日本とブラジルを地球の中心を通り、まるで、安部マリオのようにいったりきたりすると仮定すると、単振動で計算すればいいとすると、片道42分分らしいので、\(2000\times365\times24\times60\div42\)で何回転するか求められる。計算すると、25,028,571周できる。この時、動く距離は、318,914,051,682キロメートルとなる。この時、マントルにぶつかってあっついとか、この計算で行くと、阿鼻地獄の入り口を25,028,571素通りすることは気にしてはいけない。
あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。今回は文化祭二日前に書いたため、計算ミスや誤字があると思いますが、ご了承ください。また、本当は万有引力で計算したりいなければならないところや、実験によって証明されていない、理論を使っているところがありますが、無視しています。文系の学生が作った記事なので温かい目で見てください。