「ついにこの文章を書く年になってしまいました。」
二年前に部活を卒業した先輩が遺した言葉です。この頃はこんな言葉とも無縁で、今まで通りの日常、そして部活動がずっと続くとばかり思っていました。
ですがどうでしょう。この有様です。これで部活動が今まで通りにできるわけでもなく、特に夏休みの活動は活動時間も、活動日も半分以下になってしまいました。一年を通しても大きな比重を占める夏休みの時間が削られるわけですから、文化祭の準備もおろそかに…いや、それでも最善は尽くせたと考えましょう。今ある時間でできることを着実にやるしかありません。普段何かと理由を付けて作業をしない後輩にも聞かせてやりたいぐらいです。
さて、今年の文化祭ですが、いくつか変えてみたところがあります。一番目に付くのは部屋の配置でしょう。今まではPC班と電工班で一部屋ずつ分けて展示をしていたのですが、今年はあえてPC班と電工班を混ぜて展示してみました。というのも、電工班での滞在時間がPC班と比べ短いので、そこを平均化してより多くの展示に触れて欲しいのもありますし、電工班員があまりに少なく一部屋に展示できるだけの作品を用意できないというのもあります。後者が大きいのでしょうか、電工班をずっと引っ張ってきた身としては悲しい話です。
また、数年前から始まった壁新聞も今年は大判プリンターで印刷することになりました。今までは模造紙に油性ペンで手書きしていて、これがかなり時間を喰うのです。そこで去年は家庭用のプリンターで、A4の紙に分割して印刷することにしてみました。とはいえこれでもA4の紙を繋ぎ合わせる手間が掛かります。そこで実行委員から大判プリンターが使えるという話を聞いたのです。これはもうやるしかないでしょう。
あとは参加団体名ですかね。「物理部展 # 2021」ではなく「物理部展 丼 」です。丼 です。きっかけは2018年の「物理部展#2018」でした。当時の部長がふざけて(本人は大真面目だったのかも?)"#“の真ん中に点を打って丼にしてしまったのです。しかしその時は文化祭の実行委員に気づかれずそのまま”#“になったのですが、以降”#“の真ん中に点を打って#か丼か紛らわしいようにして、その年の実行委員を試すということをずっとやっていたのです。
そうしたら今年、なんと実行委員が初めてこれを丼とみなしてしまって、晴れて今年の展示名が「物理部展丼2021」となったのです。こんなことってあるんですね、という感想しかありませんが。
そして部長としての二年間を振り返ってみて、思えば先輩からの「続投は部活が崩壊するからやめとけ」という制止も振り切って二年目も部長のポストに居座ったわけですが、やはり自分の裁量で物事を進められるのは気が楽です。何をやるにも報告、連絡、相談なのは面倒で仕方がありません。そういう性格なんです。(後輩がそうしないのは困りますけど)
ただ学校側に提出する書類などは全部管理しないといけませんし、そういう面倒さはあったのでしょうか。ただ面倒なら後輩に任せればいいので、特に気になりませんでしたね。
あとは後輩はまだしも、一部は先生や友達からも「部長」と呼ばれるようになりました。部長に就任したての頃はある種の高揚感すら感じたのですが、今は何とも思わなくなってしまいました。文化祭が終わって部活を引退したらどうなるんでしょうか。「元部長」なんでしょうか。そろそろ名前で呼んで欲しいんですけど…。
関係ないことまで色々書いてしまいましたが、最後に挨拶だけ。物理部展丼2021にお越しいただきありがとうございました。今年は(今年も?)準備期間も短くお見苦しい点もあるかもしれませんが、そこは後輩に期待しましょう。ぜひ来年もお越しください。